ホテルといえば、常に清潔で輝いており、スタッフは細やかで礼儀正しく、ベッドシーツはピンと張り詰め、アメニティはブティックのように美しく並べられている——そんなイメージを抱くのが普通です。

こうした印象が保たれている最大の理由は、「一般の宿泊客がホテルの裏側の実務を目にする機会がまずないから」に他なりません。

しかし、ワーキングホリデー(WHV)などで海外の宿泊施設に滞在し、ハウスキーパー(客室清掃係)として現場に立った経験がある人間にとっては、その華やかな幕の裏側がどうなっているかは一目瞭然です。

今回は、私が実際に現場で見てきたこと、そして仲間たちが体験した「宿のオーナーが決して客に知られたくないリアルな実態」を明かしてみたいと思います。


宿泊施設のバックヤードを支える4つの作業班

中規模のホステルやゲストハウスでは、清掃スタッフはおおむね4つのグループに分かれて動きます。

  1. 客室清掃班:チェックアウト後の部屋全体の片付け、ベッドメイキング
  2. 水回り清掃班:客室のバスルーム、トイレ、共有シャワー&トイレの清掃
  3. フロント当番班:語学力が求められるが、4つの中では肉体的に最も負担が少ない
  4. 共有エリア・厨房班:廊下、ダイニング、共有キッチンの清掃・ゴミ処理

コストを切り詰めるオーナーのもとでは兼任させられることもありますが、限られたチェックアウト〜チェックインの時間内で終わらせるため、午前の「客室班」と「水回り班」は完全に独立して秒刻みで競い合うように作業を進めます。

その中で最も過酷なのは間違いなく水回り清掃班です。雪が降る氷点下の屋外でリネンを干したり、スポーツ団体の貸切が入った後の惨状は、言葉を失うほど過酷なものです。


1つ目の裏話:真っ白なバスタオルとフェイスタオル

すべてのホテルが専用の大規模リネン工場に洗濯を委託していると思っていませんか?

それは完全な思い込みです。

多くの中小規模のホテル、ペンション、ゲストハウスでは、バックヤードに大型の家庭用洗濯機が2台並んでいるだけ、という現場が珍しくありません。そして時間に追われるあまり、すべての布類が「まとめて一網打尽に放り込まれる」のが日常茶飯事です。

その「すべての布類」には、以下が含まれます。

  • 今夜あなたが頭を乗せる枕カバー
  • 今夜あなたがくるまる掛け布団カバー
  • お風呂上がりに体を拭くバスタオル
  • 洗顔後に顔を拭くフェイスタオル

……そして、清掃員が便器を拭き上げるのに使った雑巾。

さらには客室の入り口に敷かれていた足拭きマットまで。

すべてが同じ洗濯槽の中で、仲良く回転します。

脅かすつもりはありません。強力な業務用洗剤と高温乾燥によって大半の細菌は死滅しますし、衛生基準を完全に満たしている場合も多いでしょう。しかし次にホテルのベッドに横たわり、真っ白すぎるフェイスタオルを顔に当てる瞬間、あなたの脳裏にはふと別の光景がよぎるかもしれません。


2つ目の裏話:ベッドの上に置かれた可愛い装飾クッション

温泉旅館やブティックホテル、モーテルのベッドの上に、形や色とりどりの小さなクッションが置かれていることがあります。

業界を知る人間なら、あのクッションが実質的にどのように使われているかはお察しの通りです。

決して抱きしめて頬ずりするためのものではありません。

ですから、部屋に入ってベッドの上に奇妙な形をした装飾クッションを見かけても、どうか抱きかかえて顔を埋めたりしないでください。パートナーと一緒に泊まる際も、真っ先にクッションを掴んで部屋の隅の椅子や床に退避させることを強くお勧めします。

ホテルがその特殊な形状のクッションのために、何十枚もの替えカバーを用意して毎回クリーニングに出していると思いますか?少なくとも私の知る現場では、そんなことは稀です。清掃時に目立つ汚れがなければ、手でパンパンと叩いて埃を払い、元の位置に戻すだけのケースが大半です。

見分けるのは簡単です。廊下で客室清掃が行われている時、清掃ワゴンに装飾クッションの替えカバーが積まれているかどうかを観察してみてください。

[!TIP] 比較的安心なのは「規格が決まった正方形のシンプルな装飾クッション」です。規格品なら替えカバーの調達が容易で、定期的に洗濯されている確率が高くなります。形が特異であればあるほど、「叩いて戻すだけ」の処理になりがちです。


結び:ホテルに泊まるなと言いたいわけではない

これを書いたのは、ホテル泊まりを恐れさせたいからではありません。

旅には常に小さなリスクが付きものですし、日常生活にも「裏側を知れば二度と使えない」ような細部は無数に存在します。

ただ、「裏事情を知る旅人の知恵」をほんの少し携えて出発すること——自前の薄手タオルを一枚持参する、除菌シートを持ち歩く、部屋に入ったらまず謎のクッションをベッドから下ろす。それだけの小さな習慣で、旅の夜は格段に衛生的で心地よいものになります。

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